3DCGソフト(Unreal Engine, Blender, Unity)を使ったマネタイズ方法について、具体的な内容を紹介
ツールでスキルを身につけたもののどのように仕事に繋げるかがわからないという方も多いです。
そもそも3DCGソフト(Unreal Engine, Blender, Unity)は企業の一部の人が扱えるツールでした。
ただここ数年で3DCGソフト(UE5, blender, Unity)などのツールが発達し、
個人でも企業に負けないコンテンツを制作することができるようになりました。

今回はまだ発展途中の3DCG業界で個人がどのようにマネタイズしていくかをお伝えします。
3DCGを活用したマネタイズ方法5選
1. 3Dアセットの販売
3Dモデルやテクスチャ、マテリアル、キャラクターなどを制作し、マーケットプレイスで販売します。制作したアセットが一度売れれば、継続的な収益となります。
- ターゲット: ゲーム開発者、CGアーティスト、映像クリエイター、一般消費者
- 販売先: UnrealEngineMarketplace, UnityAssetStore, BlenderMarket, Sketchfab, Gumroad, BOOTH
- 成功事例:
- ゲーム向けアセット: 武器パック、環境アセット、UIキットなど
- 映像向けアセット: VFXエレメント、モーションキャプチャデータ、建物モデルなど
- VRchat向けアセット: 3Dキャラクター、3D衣装、3Dモーション、小道具など

引用:UnrealEngineMarketplace https://www.fab.com/

引用:BOOTH https://booth.pm/ja
2. 映像・アニメーション制作の受託
3DCGソフトを使い、映画、CM、ミュージックビデオ、企業のプロモーションビデオなどを制作し、クライアントから報酬を得ます。
- ターゲット: 広告代理店、映画・映像制作会社、一般企業
- 提供サービス:
- CM・プロモーションビデオ: 製品の3Dモデルを使ったプレゼンテーション映像
- 建築ビジュアライゼーション: 住宅やビルの完成予想図の映像化
- バーチャルプロダクション: リアルタイムレンダリング技術を活用した撮影
- 成功事例:
- Unreal Engine: 『マンダロリアン』のバーチャルプロダクション
- Blender: 多数のインディーアニメーション映画
引用:スター・ウォーズ初の実写ドラマ『マンダロリアン』の制作における Unreal Engineの活用、「バーチャルセット」の使用によって、スター・ウォーズ が再び 視覚効果の限界を押し上げた様をご覧ください https://youtu.be/tpUI8uOsKTM
近年動画コンテンツのクオリティ競争も激化し3DCGを活用した映像制作、アニメーション制作も増えてきております。個人で請け負う場合は対応範囲によって変わりますが、5秒〜60秒でも30万〜120万円規模のお問い合わせに繋がるケースもございます。
3. ゲーム開発
自作のゲームを開発し、PC、モバイル、家庭用ゲーム機などで販売します。インディーゲーム開発者として収益を得る最も直接的な方法です。また近年はROBLOX(ロブロックス)、Fortnite(UEFN)などのUGCコンテンツにも注目がされています。ゲーム内でユーザーがコンテンツを制作するとプラットフォーム側、ユーザー側から収益を得られるシステムになります。例えるならゲーム版YouTubeのような仕組みです。
- ターゲット: 一般消費者、運営プラットフォーム
- 収益モデル:
- 買い切り型: Steamなどでゲーム自体を販売
- フリーミアム: ゲーム内アイテムや広告で収益化
- 成功事例:
- Unity: 『Rust (ラスト)』『Among Us (アモングアス)』
- Unreal Engine: 『8番出口』
引用:クリエイター コタケ https://x.com/NOTOKEKE
わずか数週間で10万本以上を売り上げたという推測が広く報じられました。日本での販売価格は380円です。
これらの数字を基に計算すると、販売による総売上は単純計算で3,800万円以上
また映画化が決定し、その収益は計り知れません。

引用:ロブロックスクリエイターハブ https://create.roblox.com/landing
世界で2025年第2四半期のRobloxの公式発表によると、デイリーアクティブユーザー数(DAU)は1億1,180万人に達しているゲームプラットフォーム。ユーザーはRobloxを通じてゲームを制作することができます。今後はゲーム内広告や企業のコラボなども加速していくと言われています。
若くしてRobloxで稼いでいるクリエイターの事例として
アレックス・バルフランツ氏はRoblox上で警察と銀行強盗に分かれて対戦するゲーム『Jailbreak』を開発しました。このゲームは瞬く間に大人気となり、数百万人のユーザーを魅了しました。
当時18歳のバルフランツ氏は正確な金額は公表されていませんが『Jailbreak』から年間*数百万ドル(数億円)の収益を得ていると報じられています。彼の成功は、若いクリエイターがRobloxのプラットフォーム上で、独自のアイデアを形にすることで、大きな成功を収められることを証明しました。<参考
4. リアルタイム・シミュレーション
3DCGソフトのリアルタイムレンダリング機能を活用し、様々な業界向けのシミュレーターやインタラクティブコンテンツを制作します。
- ターゲット: 建築業界、自動車業界、医療業界、教育機関
- 提供サービス:
- VR/ARトレーニング: 危険な作業を仮想空間でシミュレーション
- バーチャルツアー: 未完成の建物をVRで体験できるサービス
- 製品コンフィギュレーター: 車や家具の色やパーツをリアルタイムで変更できるアプリ
- 成功事例:
- Unreal Engine: 自動車メーカーの製品デザイン、軍事訓練シミュレーター
引用:Epic Games Japan 公式youtube
リアルタイムのシミュレーションやマーケティングとして3DCG技術は効果的に活用することができます。
物理空間では難しいシミュレーションを仮想空間上で再現していく流れはどの業界も需要があるため
企業や行政とプロジェクトを進めることもできるかもしれません。
5. 教育コンテンツの提供
自身の3DCGスキルを活かし、オンラインコースやチュートリアル動画を制作・販売します。初心者向けの基礎講座から、特定の技術に特化した上級者向けコンテンツまで、幅広い需要があります。
- ターゲット: 3DCG学習者、学生、趣味で始める人
- 提供サービス:
- オンラインコース: Udemy, Skillshareなどで動画講座を販売
- 講師: 3DCG教室の講師や企業研修を行う
- YouTube: 無料のチュートリアル動画を公開し、広告収益やSuper Chatで稼ぐ
- 成功事例:

Udemyでは1000円〜50000円の相場でスキルを売っているケースが多く、
強みのあるスキルを持っている場合、自身のスキルを換金するというのもマネタイズの手段となっています。
最後に
3DCGを活かしたマネタイズ方法は、ゲーム制作や映像制作だけでなく
アセット販売、ゲーム開発、シミュレーション開発、教育コンテンツ提供など、多岐にわたります。 これらの方法は、あなたが持つクリエイティブなスキルと技術を、様々な形で収益に結びつける大きな可能性を秘めています。
重要なのは「何ができるか」ではなく「誰のどんな課題を解決できるか」という視点を持つことです。 3DCG技術は、特定の業界や顧客のニーズに応えることで、単なる制作ツールから、価値を生み出すビジネスツールへと進化します。
本記事で紹介した内容が、あなたが3DCGでマネタイズするためのヒントになれば幸いです。
まずは、身近なところから小さなプロジェクトを始めてみませんか? あなたのスキルは、きっと誰かの役に立ち、新たなビジネスチャンスを切り開くはずです。

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